池田の歴史関係図録
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写真:ダイハツ工業(株)の本社ダイハツ工業(株)の本社
One of the car maker, the daihatsu corp.

池田市が誇る代表的な企業のひとつにダイハツ工業があります。その池田市ゆかりのダイハツについて少しご紹介しましょう。ダイハツの歴史は古く創設は、1907年(明治40)にまで溯ります。当初その目的は内燃機関の国産化とその普及に努めるという、学術的・技術的な色彩が強かったようです。明治時代は「列強に追いつけ」という機運が日本国中で盛んだったので、ダイハツもそんな愛国心を持つ有志による発足だったようです。

 創立後直ぐに石油発動機の製作にとりかかって、創立の年の12月には早速6馬力の吸入ガス機関の開発に成功します。その後次々と「多用途の吸入ガス機関」の開発をして需要に応えていきます。大正時代には、国から民間自動車製造指導工場に指定されて数々の試作車製造を経験して、昭和になります。

 1930年(昭和5)に、500ccエンジンを完成させて優秀製品に選ばれましたが、当時国産エンジンに信頼性がなく誰もそのエンジンを使おうとする人がいなかったそうです。ならば、とばかりに自社製品にそのエンジンを搭載し、三輪自動車として発売したところ好評で売り上げを徐々に伸ばしていきます。同時に、本職のディーゼル機関の売り上げも伸びて、増産体制を取るに当たり、この時点で工場を池田市へ1938年(昭和13)に新設します。が、しかし間もなく太平洋戦争に突入して、工場は軍需品生産へと割り当てられてしまいます。当然終戦まで、民需生産はストップしてしまいました。

 戦後も三輪自動車の製造をしていましたが、1957年(昭和32)ミゼットの発売をピークに四輪車に転向し、数々の自動車を生産します。それ以来、特に軽自動車には力を入れて製品開発がされていましたが、最近はみなさんご存知のように、個性的なデザインの小型乗用車にも力を入れて活発に企業活動をしています。


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