望海亭跡
The Bokaitei for zen philosophy talk room of ruins.
五月山は、高度300メートル程の低い山で、今も気軽にハイキングや山歩きも楽しむ事がで、き市民に親しまれています。また、五月山は遠い昔には万葉の詩にも詠まれた美しい山でもありました。
この場所に大広寺の開基でもある池田城主池充正が禅談の場所として望海亭を設けました。1469〜86年の文明頃に山祥という僧による倉営と伝わりますが、惜しい事に江戸時代の1730〜40年の元文頃には廃れていたようです。池田は富裕の地でもあり、産物も多く集まるところでしたので多くの詩人墨客もこの望海亭を訪れて言葉を交したのではないでしょうか。この望海亭は大広寺の関連施設で寺の北側にあり、その大広寺には禁裏の歌会・連歌会に招かれていた(牡丹花)肖柏などの縁の寺です。
今は、樹木が生い茂って視界が利きませんが、望海亭跡からは東は生駒・葛城の連山、西は摩耶・六甲方面、南には大阪湾を望むことができ阪神地域を一望できる景勝の地です。きっと望海亭では、池田城主や文化人が足を運んでこの絶景を見ながら様々な思いが語られた事でしょうね。
いつの間にかこの望海亭も廃れて、一時期そういう池田文化の一端を担ったこの場所に思いを馳せて記念碑が建てられました。江戸時代も終わりの頃です。ちなみにこの記念碑は1978年(昭和58)に池田市の重要文化財になっています。
この碑は、池田の酒造家で国学者でもあった有力者山川正宣により1841年(天保12)6月に建てられたものでが、剥落の激しいこの石碑は、160年もの時が経過した事を感じさせてくれるに十分です。
この場所へは、五月山にいくつかあるハイキングコースの「望海亭コース」になっていて、山頂付近にあります。ゆっくり歩いて20分程です。
▲ マップはA-ア ▲
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