歴史的遺物に対する発想の転換
現代人の刻む歴史は、
それまでとは全く異質の時間経過である事
 これまで私達は歴史というものを学ぶ時、一連の時間の繋がりとして大変大きく事象を捉えていましたが、それが各地で招く歴史的遺物消滅にも少なからず影響を与えているようです。もう少し、自然科学を基本に発達している近代とそれまでの時代を分けて考える必要があると考えます。
 近代の始め、黎明期の中では情報伝達技術や機械はまだ幼稚で、自然や人間自身の生活を変えてしまう程の威力は持ちませんでした。ましてや、それ以前では、専制政治の下で人々はその統治の中で生きなければならず、制度・精神的な発達こそすれ、機械的な発達というのは望める筈もありませんでした。
 近代の発達は、時代が進むにつれてその自然科学を更に掩護する経済システムをも構築しました。今を生きる私達は、そういった過程を経て説明するまでもなくそれまでとは格段に物質的な豊かさを享受しています。一端では、その綻びが見え始めている事も事実です。

 さて、これまでにも歴史的遺物保護の気運が日本各地で起こりましたが、やはりこの部分は感情論と専門分野での抽象論もあり、その保護と活用がうまく行かなかった地域も大変多かったようです。
 しかし今、社会の変化のテンポは益々早くなり、歴史的遺物の価値が見い出されないまま多くの貴重な歴史的遺物が消えて行く中にあっては、もう一度地域固有の歴史的遺物の価値を見直し、速やかに保護と保全を行う必要に駆られています。
 先に触れましたように、時代の流れを整理して考える時、特にこの池田市にとって「観光化」という目標を立てている中で、破壊時には再生しようにもできない貴重な前時代の歴史的遺物を観光資源と位置付ける時、その保護が急がれています。池田市(地域)のアイデンティティ(起源)を考える上でも貴重な歴史的遺物が取り壊しの危機にある事をキッカケに、できる限りの人材と対応でその消滅を何とか食い止める事を急
がねばなりません。


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